熔ける再び そして会社も失った
熔ける再び そして会社も失った
最近井川意高が気になる!…という方に!
半沢直樹大好き!…という方に!
波乱万丈の人生を垣間見たい!…という方に!
オススメ度
わかりやすさ
おもしろさ
ワクワク度
大王製紙元会長である井川意高氏の『熔ける 再び そして会社も失った』をご紹介します。
最近はメディアでも見られるようになった井川意高氏のノンフィクションになります。
知ってらっしゃる方からすると井川意高氏といえばカジノのイメージがあるかと思いますが、
そのカジノの話はもちろんですが、特別背任罪に問われた事件の裏側が赤裸々に語られておりハラハラドキドキな内容の書籍です。
目次
そもそも『熔ける再び』はどんな本?
大王製紙元会長である井川意高氏が服役中の話や刑期満了後に再度カジノにのめり込んでいく様子や大王製紙内のクーデターの話が書かれています。
父・井川高雄氏とのエピソードも多く書かれており、メディアで見る井川氏よりかなり人間臭い一面が見れるノンフィクションの作品です。
クーデターの話はリアル半沢直樹と言ってもいいくらい、ドロドロのハラハラの話が描かれています。
本書の構成は
- 序章 賭場
- 第一章 懲役
- 第二章 出獄
- 第三章 鉄火
- 第四章 蕩尽
- 第五章 暴君
- 第六章 修羅
- 第七章 回向
となっています。
井川意高氏とは…
井川意高氏は大王製紙創業家三代目で元社長・会長です。
東京大学法学部を卒業し、新卒で大王製紙に入社し、要職を経て1998年に副社長、2007年に社長、2011年に会長に就任。
2011年の大王製紙関係会社からの不正借入による特別背任で実刑判決を受け、2017年に刑期満了となっています。
大王製紙とは…
業界大手の総合製紙メーカー。
愛媛県で井川伊勢吉が創業し、代々井川一族の強い影響を受ける。
「エリエール」ブランドで家庭紙分野に後発として参入するが、ティシューでシェア首位まで拡大。
『熔ける再び』の2つのポイント
クーデター
大王製紙は創業家井川氏の影響を強く受けており、社長などの要職には親族が就いていました。
今回の書籍で一族ではない佐光氏(2011年〜社長、2022年8月現在顧問)の大王製紙内のクーデターが描かれています。
もちろん意高氏からの目線から描かれているので真実がどこにあるかはわかりませんが、
半沢直樹バリのハラハラドキドキの展開は一読の価値ありです。
父・井川高雄氏との関係性
一度は会社更生法の適用を受けた大王製紙をその手腕で立て直した井川高雄氏。
家庭紙分野に進出し、総合製紙メーカーとしての地位を築き上げました。
伝え聞くその人柄は、まさに劇場型。灰皿が飛んでくるなんて話はよく聞きます。
本書でもその性格については記載されていますが、その裏にある意高氏への強い愛も意高氏の口から語られています。
創業家オーナーとしての強い一面あったものの、そこは人の子。
親としての深い愛には感慨深いものがあります。
まとめ
大王製紙創業家・井川意高氏のノンフィクション・自伝『熔ける 再び』を紹介しました。
カジノで大金を使うその破天荒な行動の裏にある井川意高氏の素顔を垣間見える書籍です。
一般庶民には完全に理解することは困難かもしれませんが、私は意高氏のことを少しだけわかった気になりました。
冒頭でも話しましたが、中でもクーデターの話はかなりの臨場感があり、ぜひ一読してみてほしいなと思います。